そもそも情報の形態は、構造化されたものと非構造化されたものに分かれますが、Webサイトの情報には文章や文字情報などそもそも構造化しやすい情報と、動画や図版などそもそもそれ自体が非構造的なものに分かれます。今回はこの中でも文章、いわゆるテキストデータに絞って考えたいと思います。すべてのテキスト情報は単語に分解できますが、単語に分解したうえでそこに属性や意味づけをしたうえで、単語同士の関連付けをする技術の代表例にナレッジグラフ(詳しくはNTTサイト参照:https://www.rd.ntt/se/media/article/0025.html)があります。ナレッジグラフのような技術を使い分解、属性付与、そして単語間を紐づけすることでテキストの羅列をデータベースに格納しやすくなります。そもそもデータベース情報を構造化して格納する場所ですので、テキストを分解し、データベースのような形で格納することが構造化を意味します。ただ、Webサイト内の情報に限って言えば、この構造化が実装されている企業は極めて少なく、とりわけ日本企業での実装例は、年々増えているとはいえ、全体の14%にしかすぎません。(詳しくは弊社作成動画を参照:https://unisrv.jp/docs/movie.php)
コンテンツ生成から管理の流れを振り返ると、エンジニアやプログラマーがHTMLを直接記載していた時代からWebページの利用が世の中に拡大していくと共にCMS(コンテンツ管理システム)が普及し、今では約70%のWebサイトがCMSを利用しているとされています(https://blog.hubspot.jp/website/cms-share)。中でもその中心となっているのは無料のCMSであるWordPressですが、こうした汎用的なCMSに加え、近年注目されているのがヘッドレスCMSという考え方です。CMSは通常、情報つまりデータを管理する役割とWeb表示をコントロールする役割がありますが、このWeb表示をコントロールする役割をヘッド(またはフロントサイド)と呼び、ヘッドレスCMSとはこのヘッドつまり表示部分を持たない、純粋にデータを管理する役割に特化したものです。なぜ、このヘッドレスCMSが注目されているかという理由を並べるといくつかに分かれます。
1.柔軟なデータメンテナンス: 変化の激しい昨今のビジネス状況に対応するためには専門家ではなくても迅速にデータを追加、削除、修正をかけていく必要がある
2.Webパフォーマンスの迅速化: Webの表示速度をあげていくためには、なるべく動的な処理を削減していく必要があり、通常CMSでは動的処理に時間がかかる
3.セキュリティの強化: 通常CMSは常にセキュリティの脅威にさらされており、とりわけ無料や安価なものは攻撃に狙われやすい。またその際データが分離されていなければデータごと攻撃を受けやすくなる
4.ページ生成の簡易化: 1とも連動するが、ページ生成部分もテンプレート化しておけば、データを入力するだけでページ生成が可能、将来の自動生成へも対応しやすくなる
これらの理由から、次世代を担うCMSの在り方としてヘッドレスに注目が集まっているのです。
2024年6月27日
この記事を書いた人

甲斐 博一
ユニファイド・サービス株式会社 CMO
グローバルIT企業における23年間のマーケティング経験に経営企画のスキルも加えB2B/B2Cともに経営とマーケティングを結び付けていくことをモットーとする。また、数多くのデジタルマーケティングおよびECの立ち上げや衰退ビジネスの立て直しも経験し、Webサイトを事業に貢献させてきた経歴を持つ。現在はユニファイド・サービスにて、B2B領域のビジネスにフォーカスし、CMOとしてマーケティングを推進すると同時に、新規事業計画と成長を支援する活動を並行して実践中。経営とマーケティング、事業企画、そしてリーダーシップを次世代に伝えていくための活動もライフワークとして行っている。